2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

松本宣郎(1985)「ギリシャ・ローマと初期キリスト教における宗教寛容 ‐P. Garnseyの報告から‐」『東北学院大学キリスト教研究所紀要』3, 27‐50頁。

ピーター・ガーンジィの報告「古典古代における宗教寛容」を手がかりとして、ギリシャ、ローマ、ユダヤ教、キリスト教における宗教寛容の内実を問う論考。ガーンジィ(以下G)はまず、「寛容」という概念を、「倫理上の、又は政治上の原則の利害から好意をも…

文献メモ:保坂高殿「ローマ帝国:古代教会の生態学的マトリックス (シンポジウム 第六一回キリスト教史学会大会)」『キリスト教史学』65 (2011), 9-27頁。

「キリスト教はローマ帝国に何をもたらしたか」というシンポジウムの第一報告である。報告者は、この問題の前提として、古代キリスト教の組織としての未熟性および、世俗に関する無関心という社会倫理的特性ゆえの、周辺社会に対するその影響力の欠如を指摘…

文献メモ 古典の継承者たち第二章第一節〜第四節

L. D.レイノルズ・N. G.ウィルソン(著)西村賀子・吉武純夫(訳)『古典の継承者たち:ギリシア・ラテン語テクストの伝承にみる文化史』 (国文社、1996)、第二章「東のギリシア語圏」第1節〜第4節(75〜95頁)古典の継承者たち―ギリシア・ラテン語テクストの…

文献メモ

Harries, J.(2012)“Julian the Lawgiver,” in: N. J. Baker-Brian and S. Tougher(eds.) Emperor and Author: the writings of Julian the Apostate, Swansea, 2012, pp. 121-136.Emperor and Author: The Writings of Julian the Apostate作者: Nicholas Ba…