2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

コンスタンティウス2世のコンシストリウム

コンスタンティウス2世(在位337−361年)のconsistoriumについて調べました。「コンシストリウムconsistorium」というのは、訳すなら「枢密院」とか「御前会議」という意訳になるんでしょうか、現代日本の内閣に相当するような後期ローマ帝国の支配機関です…

2011年度歴史学研究会大会

更新が滞りましたが、先週末土日に2011年度歴史学研究会大会に参加してきました。今回主に参加したのは合同部会で、古代末期から近世に至るまでのさまざまな時代・地域における研究報告がおこなわれました。この模様は今年中に活字になるとのことなので、そ…

第61回日本西洋史学会参加記

さて、一昨日・昨日と第61回日本西洋史学会に参加してきました。とは言っても、一日目の講演には参加できなかったため(その代わりたくさん資料を集めることができました)、主に出席できたのは二日目の古代史部会。第一報告から最終報告まで聞くことができ…

『法律から見る暮らし ヘルモゲニアヌス法典の世界』

明日明後日と開催される日本西洋史学会に参加してきますが、仙台から東京までの移動時間を利用して、この本を読もうと思っています。Lives behind the Laws: The World of the Codex Hermogenianus作者: Serena Connolly出版社/メーカー: Indiana University…

コンスタンティウス2世、ユリアヌス、マルクス・アウレリウス

明後日に迫っている日本西洋史学会ですが、今回僕が特に注目している発表の一つに、ユリアヌス帝についての発表があります。 中西 恭子(明治学院大学・兼) 15:00-15:40 「ありうべき「哲人皇帝」の宗教政策とはなにか―ユリアヌスの宗教政策と古代末期の歴…

ヒエロニムス『年代記』におけるシルウァヌス反乱の年代

ヒエロニムス『年代記』のHelmによる校訂本では、通説では355年とされる軍団司令官シルウァヌスの反乱事件が354年に起こったとされており、僕が探した限りではこの問題に触れた先行研究は無かったので、調べて註を書きました。ヒエロニムス『年代記』には英…

『ローマ帝国の政策 ユリアヌスからテオドシウス』

今月中旬から来月上旬にかけて、西洋古代史に関連する全国規模の学会が三つ開催されます。第61回日本西洋史学会2011年度歴史学研究会大会日本西洋古典学会第62回大会 どの学会にも興味深い発表、報告があり、全ての学会に参加しようと思っています。とはいえ…

ダンバートン・オークス

以前大学のゼミで、中世のビザンツ帝国における学問組織と、現代の大学組織を比較しつつ、ビザンツ研究史を振り返るという論文を読んだことがありました。 Margaret Mullett, ”Byzantine Scholarship: Twelfth-Century Constantinople, Twentieth-Century Br…

立法者コンスタンティヌス

今日読んだ論文。 Jill Harries, "Constantine the lawgiver", in Scott McGill(eds.), From the Tetrarchs to the Theodosians, Cambridge, 2010.From the Tetrarchs to the Theodosians: Later Roman History and Culture, 284?450 CE (Yale Classical Stu…

イリュリクム

google scholarを検索していたらクロアチア語の論文が見つかり、それはとりあえず一旦脇に置いておいて(苦笑)、ふと思いついてその論文著者を検索したら、英語論文が見つかったのでメモ。Gračanin, Hrvoje, "Illyricum of the 2nd and 3rd centuries A.D. …