2011-01-01から1年間の記事一覧
12月19日に京都にて発表させていただいた(前回エントリーご参照ください)際、たくさんの研究者の方々から論文抜き刷りをいただきました。皆さんの最新の研究成果を学ぶことができ、とてもありがたく思います。失礼とは知りながら、敬称略にて、いただいた…
ご無沙汰しておりました。6月以降、論文執筆や所属する研究室主催の学会のお手伝い、そして研究発表×2回と非常に忙しく、twitterではちょくちょくつぶやいていたのですがこちらのブログは完全に放置しておりました。ぼちぼち少しずつでも更新できれば、と思…
前回読んだ『マニ教』の、戸田聡さんによる書評(『オリエント』53(2), 142-148頁, 2010年)を読みました。門外漢にとっては、知らない分野の話をそのまま受容するのではなく、それに対する別の見方や考え方、また上手な読み方などを参考にできるので、やは…
週末に時間が出来たので、前から読んでみたかった本を購入し一気読み。マニ教 (講談社選書メチエ)作者: 青木健出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/11/11メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (13件) を見る第一…
コンスタンティウス2世(在位337−361年)のconsistoriumについて調べました。「コンシストリウムconsistorium」というのは、訳すなら「枢密院」とか「御前会議」という意訳になるんでしょうか、現代日本の内閣に相当するような後期ローマ帝国の支配機関です…
更新が滞りましたが、先週末土日に2011年度歴史学研究会大会に参加してきました。今回主に参加したのは合同部会で、古代末期から近世に至るまでのさまざまな時代・地域における研究報告がおこなわれました。この模様は今年中に活字になるとのことなので、そ…
さて、一昨日・昨日と第61回日本西洋史学会に参加してきました。とは言っても、一日目の講演には参加できなかったため(その代わりたくさん資料を集めることができました)、主に出席できたのは二日目の古代史部会。第一報告から最終報告まで聞くことができ…
明日明後日と開催される日本西洋史学会に参加してきますが、仙台から東京までの移動時間を利用して、この本を読もうと思っています。Lives behind the Laws: The World of the Codex Hermogenianus作者: Serena Connolly出版社/メーカー: Indiana University…
明後日に迫っている日本西洋史学会ですが、今回僕が特に注目している発表の一つに、ユリアヌス帝についての発表があります。 中西 恭子(明治学院大学・兼) 15:00-15:40 「ありうべき「哲人皇帝」の宗教政策とはなにか―ユリアヌスの宗教政策と古代末期の歴…
ヒエロニムス『年代記』のHelmによる校訂本では、通説では355年とされる軍団司令官シルウァヌスの反乱事件が354年に起こったとされており、僕が探した限りではこの問題に触れた先行研究は無かったので、調べて註を書きました。ヒエロニムス『年代記』には英…
今月中旬から来月上旬にかけて、西洋古代史に関連する全国規模の学会が三つ開催されます。第61回日本西洋史学会2011年度歴史学研究会大会日本西洋古典学会第62回大会 どの学会にも興味深い発表、報告があり、全ての学会に参加しようと思っています。とはいえ…
以前大学のゼミで、中世のビザンツ帝国における学問組織と、現代の大学組織を比較しつつ、ビザンツ研究史を振り返るという論文を読んだことがありました。 Margaret Mullett, ”Byzantine Scholarship: Twelfth-Century Constantinople, Twentieth-Century Br…
今日読んだ論文。 Jill Harries, "Constantine the lawgiver", in Scott McGill(eds.), From the Tetrarchs to the Theodosians, Cambridge, 2010.From the Tetrarchs to the Theodosians: Later Roman History and Culture, 284?450 CE (Yale Classical Stu…
google scholarを検索していたらクロアチア語の論文が見つかり、それはとりあえず一旦脇に置いておいて(苦笑)、ふと思いついてその論文著者を検索したら、英語論文が見つかったのでメモ。Gračanin, Hrvoje, "Illyricum of the 2nd and 3rd centuries A.D. …
地震前に研究室に届いてから図書館に登録に出されて、地震後いつの間にか戻ってきていた本。必読文献のようです。Joachim Szidat, Usurpator tanti nominis, Kaiser und Usurpator in der Spätantike (337-476 n.Chr.)(Historia Einzelschriften Heft 210), …
この週末時間を見て読もうかと考えているもの。Empires and Barbarians: Migration, Development and the Birth of Europe作者: Peter Heather出版社/メーカー: Pan Books発売日: 2010/03/19メディア: ペーパーバック クリック: 5回この商品を含むブログ (1…
復興活動に時間を費やしたりしてあまり更新できていませんが(というほどに大した活動もできていないのが悔しいところですが)、今日は書籍メモ。The Last Pagans of Rome作者: Alan Cameron出版社/メーカー: Oxford Univ Pr on Demand発売日: 2010/12/21メ…
あわただしく新年度を迎えたので、新年度という感じが全くしないのですが、久々に研究室の雑誌から論文をコピーして読みました。短いものなんですが。D. Rohrbacher, "Why didn't Constantius II eat fruit?", The Classical Quarterly, 2005, 323-26. 「な…
古代のキリスト教徒と軍隊作者: J.ヘルジランド,J.P.バーンズ,R.J.デイリー,小阪康治出版社/メーカー: 教文館発売日: 1988/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る図書館が利用できないこともあって、積読の論文や書籍を読んだ…
地震から一週間と一日が過ぎ、仙台市中心部は復興しつつあります。もちろん、大きな被害に遭われた他地域では、まだまだ地震の爪痕が生々しく、日常を取り戻すまでは程遠い状況です。しかし、いつまでも立ち止まっているわけにもいきません。僕は僕で、日常…
とりあえず無事です。生きてます。 研究はしばらく中断となるかもしれません。まずは無事にこの事態を乗り切らないと。
今度、古代末期のアレクサンドリアを舞台とし、ヒュパティアなる女性学者をテーマとする映画『アレクサンドリア』が公開されます。映画「アレクサンドリア」公式サイト とても面白そうなので、観に行きたいと思っています。また、ヒュパティアの死を伝える史…
楽しみにしていた本がようやく届きました。Romans, Barbarians, and the Transformation of the Roman World: Cultural Interaction and the Creation of Identity in Late Antiquity作者: Danuta Shanzer,Ralph W. Mathisen出版社/メーカー: Routledge発売…
ようやく東北にも春が来るか、と思っていたら、今日は雪が降りました(涙)まだまだ寒いです。大学へ向かう途中の道では、咲きかけていた梅の花に雪が積もり、それを写真に撮っている方がいらっしゃいました。さて、最近は研究室の友人らとリウィウス『ロー…
仙台市博物館で開催中の「ポンペイ展」を観覧してきました。前回(といっても数年前のことですが…)仙台市博物館で開催された「ポンペイの輝き」に比べると、生活用品や屋敷の壁画など、人々の生活に密着した展示物が多かったと思います。医療用品やガラス製…
死者65人に=邦人は十数人不明、負傷者も−損壊建物に100人か・NZ地震日本からの留学生も多数被災されているとのことで、安否が心配です。いまだに連絡がとれない方が多いとのことですが、無事を祈っています。 さて、こんな本を読みました。タルムー…
日本語の論文を検索する際、僕はまずCiNiiを利用することが多いです。たまに携帯電話からも利用するのですが、いつのまにか、携帯版では検索結果をE-Mailで送信できるようになっていました。これは便利。手書きでメモする必要がなくなります。文献管理ソフト…
今日も今日とてラテン語と格闘して、その合間の息抜きとして、集英社より発売された漫画を読んだり。アグリッパーAGRIPPAー 1 (ジャンプコミックス)作者: 内水融出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/02/04メディア: コミック クリック: 6回この商品を含むブ…
手ごろな長さの論文を読もうと思ったら、その論文が別の論文に対する批判論文だったので、結局二本読まなければならなくて涙目な孔明の罠。4世紀前半、コンスタンティウス2世に仕えた官僚であるストラテギウス・ムソニアヌスなる人物についての論文を二本。…
下記の書籍を読みました、といっても、長いので第六章だけ。貸してくれた友人に感謝です。Imperial Ideology and Provincial Loyalty in the Roman Empire (Classics and Contemporary Thought, 6)作者: Clifford Ando出版社/メーカー: Univ of California P…