今日購入した本

今日購入した本を2冊紹介。
弓削達著『ローマ帝国論』吉川弘文館

ローマ帝国論 (歴史文化セレクション)

ローマ帝国論 (歴史文化セレクション)

2006年に逝去されたローマ史の巨人、弓削達先生が1966年に出版された同名書物の復刊です。卒論を書いていた当時、真黒な装丁の旧版を傍らに置きながら、内容を理解できないままになんとか読み込もうとしていたのを思い出します。現在宮城学院学院長でいらっしゃる松本宣郎先生の解題が新たに書き下ろされており、弓削先生の研究の道のり、弓削先生の著書全体における本書の位置づけなど、『ローマ帝国論』の理解を手助けしてくれます。

ヤーコプ・ブルクハルト著 新井靖一訳『コンスタンティヌス大帝の時代』筑摩書房

コンスタンティヌス大帝の時代―衰微する古典世界からキリスト教中世へ

コンスタンティヌス大帝の時代―衰微する古典世界からキリスト教中世へ

こちらは1853年に公刊された、Jakob Burckhardt, Die Zeit Constantins des Grossenの翻訳。こちらも卒論の当時は図書館から借りたものを傍らにおきつつ参照していました。コンスタンティヌス帝は現実的で打算的な政治家であり、権力の追求者であったという評価を確立させた著作ですが、この評価に対して現在ではさまざまな批判もあり、僕自身としてもそうは考えません。しかし、卒論を書いていた当時そんなことを知る由もなく、結果口頭試問ではまさにこの点を突かれてしまい、非常に焦った記憶があります(笑)今から考えると、ほんとありえないです…

さて、これからこの両著作を読もうと思うのですが、卒論のころとは全然違う理解ができることを願っています。さもなければ、あの頃からほとんど成長していないか、変わっていないということですからね。さて、どうなることやら…